呉は坂と階段の街として知られている。そう聞くと、ベビーカーや車いすでの旅は難しいと感じるかもしれない。たしかに、坂の上の見どころや石段の続く路地は、車輪で進むには向いていない。ただ、呉には平らな場所にまとまった見どころもある。組み方しだいで、ベビーカーや車いすでも十分に楽しめる。この記事では、車輪で呉を回るときの考え方をまとめてみる。
行き先より先に、通り道を考える
ベビーカーや車いすで回るときは、行き先を選ぶ前に、そこまでの通り道を考えたい。見どころそのものが平らな場所にあっても、途中に段差や階段があると、たどり着くまでに苦労する。
地図を見るときは、見どころの場所だけでなく、そこへ向かう道が坂になっていないか、階段をはさんでいないかに目を向ける。車輪で通れる道がはっきりしている場所を中心に、行き先を選んでいく。この順番で組むと、旅の途中で立ち往生することが減る。
拠点は、平らな駅前圏と海辺
呉の駅から海側へかけてのあたりは、比較的平らで、見どころがまとまっている。大和ミュージアムやてつのくじら館のような駅前圏の施設、港を眺める海辺の公園、屋根のあるアーケードの商店街。車輪で回る旅の拠点は、このあたりに置くといい。
平らな範囲に行き先を集めておけば、移動の負担が少なく、疲れたときにも休む場所を見つけやすい。坂の上の見どころは、車で近くまで行けるかどうかを確かめたうえで、行くかどうかを決める。無理をせず、思い切って外す判断も大切だ。
施設の設備は、出かける前に確かめる
施設を訪れるときは、車輪での見学に必要な設備を、出かける前に確かめておきたい。入口に段差がないか、館内の移動はどうなっているか、多目的のトイレはあるか、ベビーカーや車いすの貸し出しはあるか。こうしたことは施設によって違い、変わることもある。
公式の案内に書かれていないことがあれば、問い合わせて確かめておくと安心だ。当日になって困らないよう、訪れる施設ごとに事前の確認を済ませておきたい。
段差と坂に、早めに気づく
実際に街を歩くときは、少し先の足もとを見ながら進む。歩道の段差、道の傾き、路面の凹凸。車輪は、小さな段差でも止まってしまうことがある。早めに気づけば、別の道を探したり、手を添えたりする余裕が持てる。
石畳の道は、見た目は美しいが、車輪には振動が伝わりやすい。坂道は、上りより下りのほうが気を使うこともある。ベビーカーなら、坂ではしっかりと手元を握り、車いすなら、介助する人が後ろから支える。急な坂は、遠回りしてでも避けたい。
休む場所と、トイレの場所を先に
車輪での旅では、休む場所とトイレの場所を先に押さえておきたい。赤ちゃんのおむつ替えや授乳、車いすで使えるトイレ。こうした場所がどこにあるかを知っておくと、旅の途中で慌てずに済む。
施設のなかや、駅の近く、商店街のまわりなど、休める場所の目星をつけておく。休憩は疲れてからではなく、早めにこまめにとる。車輪を押す人も、乗っている人も、休む時間を多めにとって組みたい。
1日の組み立て方
ベビーカーや車いすで呉を回るなら、次のような流れが無理がない。
- 午前は、駅前圏の施設を1つ、ゆっくりと見学する
- 昼は、早めに座って食事をとり、長めに休む
- 午後は、海辺の公園で港を眺めて過ごす
- 夕方は、明るいうちに早めに切り上げる
行き先の数は少なめにして、1つの場所で過ごす時間を長くとる。日が暮れると足もとの段差が見えにくくなるので、明るいうちに宿や駅へ戻れるように組みたい。
手助けは、遠慮なく頼む
どうしても段差や階段を越えなければならないときは、1人で無理をせず、手助けを頼むといい。施設の人に声をかければ、通りやすい道を教えてもらえることもある。困ったときに声をかける心づもりをしておくだけで、旅の気持ちはずいぶん楽になる。
移動の手段も、先に決めておく
駅前圏の外へ足を延ばすときは、移動の手段を先に考えておきたい。タクシーを使うなら、車いすのまま乗れる車両があるか、ベビーカーを積めるかを確かめておく。バスを使う場合も、乗り降りのしやすさは車両によって違う。車で来ているなら、行き先の近くに停められるかどうかが大事になる。
移動のたびに乗り降りがあると、それだけで疲れる。移動の回数を減らし、1か所で過ごす時間を長くとるほうが、車輪での旅には向いている。
雨の日は、屋根のある場所を中心に
雨の日は、車輪での移動がいっそう大変になる。路面が濡れると滑りやすく、傘を差しながらベビーカーや車いすを押すのは難しい。雨の日は、屋内の資料館や、屋根のあるアーケードの商店街を中心に組むといい。雨具は、傘よりもかぶるタイプのものが両手を使えて便利だ。
まとめ
ベビーカーや車いすで呉を回るなら、行き先より先に車輪の通り道を考える。拠点は平らな駅前圏と海辺に置き、施設の設備は出かける前に確かめる。段差と坂には早めに気づき、休む場所とトイレを先に押さえる。行き先を絞り、手助けを遠慮なく頼めば、坂の街の呉も車輪で楽しめる。
(この記事は公開されている情報をもとに構成した。各施設の設備やバリアフリーの状況、貸し出しの有無は変わることがあるため、出かける前に、それぞれの公式の案内で最新の情報を必ず確かめてほしい。)
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