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両城の200階段とは?家々のあいだをまっすぐ上る、呉の坂の象徴

両城の200階段とは?家々のあいだをまっすぐ上る、呉の坂の象徴のイメージイラスト

呉が坂の街であることは、駅を出て少し歩けばすぐにわかる。だが、その坂の性格をいちばん端的に見せてくれる場所となると、話は変わってくる。両城の階段は、その一つだ。住宅のあいだをまっすぐに、ためらいなく上っていく階段道で、「200階段」と呼ばれ親しまれている。観光施設ではない。人が毎日使っている生活の道である。

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そもそも、なぜ階段が道になるのか

海と山にはさまれた呉では、平地が限られている。街が広がろうとすると、必然的に斜面へ上がっていくことになる。斜面に家を建てれば、そこへ行き来する道が要る。しかし勾配がきつすぎると、車の通れる道を通すには大きく迂回するしかない。

そこで、人だけが通る道として、斜面を最短でつなぐ階段が生まれる。両城の階段は、その考え方が極端な形で表れた場所だ。坂を回り込むのではなく、正面から上る。だから景色も、上るほどに一段ずつ開けていく。

上る前に知っておきたいこと

この場所を訪ねるときに、最初に言っておきたいことが一つある。ここは観光地ではなく、人が住んでいる場所だということだ。階段の両側には現役の住宅が並び、洗濯物が干され、人が出入りしている。

だから作法はシンプルで、静かに歩くこと、私有地に入らないこと、写真を撮るときに家の中や生活の様子を写し込まないこと。これだけ守れば、訪ねる側も歓迎される。逆にこれを外すと、住んでいる人にとってはただの迷惑になる。呉の坂道を歩くときに共通する心得でもある。

体力の見積もりを間違えない

数字で「200段」と言われると軽く聞こえるが、実際に上ってみると印象は変わる。途中に平らな踊り場が少なく、休みどころが限られているからだ。日ごろ階段を上らない人は、途中で一度息を整えるつもりで臨んだほうがいい。

服装と靴は、坂の街の基本どおりでいい。歩きやすい靴、そして夏なら水。呉の観光は全般に「坂と階段の総量」で疲れが決まるので、この場所を行程に入れる日は、他の高台をもう一つ入れるのはやめておいたほうが無難だ。

どこから見るのがいちばん呉らしいか

上りきったところから振り返ると、屋根が段々に重なり、そのむこうに港が見える。これが呉の街の構造そのものを一枚で説明してくれる眺めで、私はこの場所の見どころは「上りきった先」ではなく「途中で振り返ったとき」だと思っている。

一段上がるごとに、見える海の幅が広がる。だから急がずに、何度か振り返りながら上るのが、この階段のいちばん贅沢な使い方になる。

街歩きのどこに組み込むか

両城の階段は、それ自体が半日を要する場所ではない。街なかの見どころと組み合わせて、坂の呉を体感するための一区画として入れるのがちょうどいい。海側の博物館や港の公園で「海の呉」を見た日に、締めとして「坂の呉」を見に行く。この組み方が、街の輪郭をいちばんはっきりさせてくれる。

逆に、島へ渡る日や、高台の展望台へ車で上がる日と同じ日程に詰め込むのは勧めない。呉の一日は、坂を一つに絞ったほうが記憶に残る。

まとめ

両城の200階段は、呉が坂の街であることを、説明ではなく体で理解させてくれる場所だ。観光施設ではないぶん、静かに歩く作法が要る。上りきった達成感よりも、途中で振り返ったときの屋根と海の重なりを見に行ってほしい。呉という街の成り立ちが、その一枚に入っている。

(この記事は公開されている情報をもとに構成した。周辺は生活の場であり、通行の状況や周辺の道路事情は変わることがある。訪ねる際は現地の案内表示に従い、住んでいる方の生活に配慮してほしい。)

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