呉のまちを歩くと「海自カレー」ののぼりを掲げた飲食店をあちこちで見かける。海上自衛隊呉基地のカレーを再現したご当地グルメとして知られているが、実は誰でも自由に名乗れるわけではなく、はっきりとした認定制度が存在する。この記事では、認定を受けるための条件と、来訪者向けの「シールラリー」の仕組みを、公開されている情報をもとに整理する。
そもそも「海自カレー」とは
海上自衛隊では、長期間の航海で曜日感覚を失わないよう、毎週金曜日の昼食にカレーを食べる習慣が長く続いている。艦艇(船)ごとに調理員が独自にレシピを工夫しており、同じ「海自カレー」でも艦艇が違えば味も違う。呉基地に所属する艦艇・部隊のレシピが、呉市内の飲食店を通じて一般の人にも提供されているのが「呉海自カレー」だ。
認定を受けるための4つの条件
呉市の移住定住ポータルサイトKURETOによれば、「呉海自カレー」を名乗るには次の4条件を満たす必要がある。
1. 海上自衛隊の調理員から直接、作り方の指導(実地指導)を受けていること
2. 提供するカレーについて、艦艇等から認定を受けていること
3. 店内に認定書を掲示していること
4. 海上自衛隊の艦艇等で実際に提供されているレシピ通りに作っていること
認定にあたっては、その艦艇の艦長や司令から「これはうちのカレーだ」という味の証明を受ける必要があり、司令が交代した際には再度、実食によるチェックが行われるという。単なる「海軍風カレー」を名乗る店とは一線を画す、実務的で手間のかかる認定プロセスだ。
提供店舗数とシールラリー
呉市の報道発表資料によれば、令和7年度の呉海自カレー提供店舗は市内22店舗。KURETOの記事では、令和5年度時点で21店舗が参加し、約30隻分の艦艇・部隊レシピが提供されていたと紹介されている。年度によって参加店・提供レシピの数は変動するため、最新の一覧は呉海自カレー事業者部会の公式サイトで確認するのが確実だ。
来訪者向けには「シールラリー」という仕組みもある。提供店舗で呉海自カレーを食べると、その年度のオリジナル艦艇ロゴシールが1枚もらえ、集めた枚数に応じて呉市観光案内所(呉駅ビル クレスト2階)でグッズと交換できる。1冊のガイドブックにつき同じ店のシールは2枚まで、というルールもあり、複数の店を回ってこそ楽しめる設計になっている。
艦艇が除籍になるとレシピが変わることも
海自カレーのユニークな点は、提供元の艦艇が現役である前提でレシピが管理されていることだ。艦艇が退役・除籍になった場合、そのレシピを提供していた店舗は、現役艦のレシピに切り替わることがある。実際に、ある店舗のレシピが除籍を機に護衛艦「さざなみ」のものへ変更された例が報告されている。訪問前に「今どの艦のカレーが食べられるか」を確認しておくと、目当ての一皿に出会える確率が上がる。
まとめ
呉海自カレーは、海上自衛隊の実地指導・艦艇の認定・認定書掲示・レシピ忠実再現という4条件をクリアした店だけが名乗れる、想像以上に厳格な仕組みの上に成り立っている。具体的にどの店でどの艦艇のカレーが食べられるかは、当サイトの鉄板3選記事や、呉のグルメ紹介記事でも触れているので、あわせて参考にしてほしい。
(本記事は呉市公式サイト・呉市移住定住ポータルサイトKURETO・呉海自カレー事業者部会公式サイト等の公開情報をもとに構成しています。参加店舗・提供レシピは年度により変更されるため、訪問前に最新情報をご確認ください。出典: https://kureto.city.kure.lg.jp/read/citizen-journal/1381/ / https://www.city.kure.lg.jp/uploaded/attachment/91931.pdf / https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000613.000013653.html / https://kure-kaijicurry.com/sealrally/)
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